
ウイルス感染の脅威を煽るサポート詐欺にご注意を
ウイルス検知をしていないにも関わらず、パソコン画面に、ウイルス感染やシステムトラブルといった画面を表示し、ユーザを不安にさせて有償サポートの契約を結ばせようとする「サポート詐欺」の被害が最近相次いでいます。
サポート詐欺とは
サポート詐欺とは、Webブラウザの画面に突然ウイルス感染やシステムトラブルなどの警告メッセージとサポート先と称する電話番号を表示し、ウイルスを除去するための有償サポート契約を結ばせる詐欺のことです。パソコンから警告音や日本語音声を発しユーザの不安を強く煽り、問い合わせを促すケースも確認されています。
サポート詐欺は、2012年頃から海外で発生しており、昨年2015年頃より日本にも本格流入し、今年に入ってからも被害の増加傾向を見せています。
<図1>IPAに寄せられた偽警告に関する相談件数の推移図(IPA掲載資料より引用)
サポート詐欺の窓口に電話をすると
サポート詐欺の電話番号に問い合わせをした場合、どの様な実害が発生するかトレンドマイクロが調査を行いました。
その調査報告によると、実際に電話をかけるとリモートデスクトップツールをインストールさせ、「調査」と称してリモートでコマンドの実行を行います。
しかし、実質的には何も行っておらず、その後、ウイルス感染やシステム障害の問題を解決するために、「有償サポート契約」を勧めてくるとのことです。
さいごに
ネットサーフィンをしている際に、この様な画面が表示された場合、パニックに陥ってしまう方も少なくないと思います。サイバー犯罪は日々進化しており、被害を防ぐ為のポイントを抑えておきましょう。
1.セキュリティソフトやUTMを利用し、不正なサイトへのアクセスを未然に防ぎましょう。
2.画面に表示されるメッセージを読み直しましょう。
※サポート詐欺の様な騙しのメッセージには、しばしば不自然な日本語の表現が確認されています。ざっと目を通しただけでは気づけないメッセージも一度冷静になり、よく読んでみると、おかしな表現が記載されていることに気づきます。
3.最新の脅威を知ること ※今回紹介した「サポート詐欺」のように、サイバー犯罪者は常に新たな手口を用いて情報・金銭窃取を行います。具体的にどのような被害や手口が増加しているか知る事により、被害を防ぐことは可能です。弊社が発行しているAUS便りや情報セキュリティニュースなど、最新のセキュリティ情報を定期的にチェックするようにしましょう。