Wi-Fiアライアンス、Wi-Fi新規格「WPA3」を発表

     

Wi-Fiの普及促進を図る業界団体「Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)」は米国時間1月8日、次世代のWi-Fi暗号通信プロトコルの新規格「WPA3」のリリースについてHP上で発表を行いました。

Wi-Fi Alliance はアメリカに本部を置く団体で、AppleやMicrosoftなど著名な大手IT企業らが参加している業界団体です。

なお、WPA3の詳細やリリースに関しては、2018年後半から開始するとのこと。また、通信暗号化規格に関しては、2017年10月に「WPA2」の脆弱性「KRACKS」が発見され話題に上っていました。

Wi-Fiの画像

WPA3の新機能・特長

現在、発表されているWPA3の主な新機能及び特長は下記の4つの模様です。

  1. パスワードクラック(総当たり攻撃・辞書攻撃)への対策
  2. ディスプレイを持たない機器でも設定が簡単にできる機能
  3. ネットワーク機器とルータ間の通信データを個別で暗号化
  4. 暗号化標準のバージョンアップ

上記に挙げた新機能・特長ついて順番に解説していきます。

(1)パスワードを破る為の攻撃である総当たり攻撃や辞書攻撃対策を指しています。パスワード認証に一定回数失敗した場合、アクセスを遮断する機能のことです。

(2)PCやスマホ、タブレット等の画面付き端末からディスプレイ等を持たないIoT機器への認証を行える機能です。今後IoT機器が増加していくことが機能追加の背景にあります。

(3)WPA3の新機能では、個別での暗号化を行うことでセキュリティ面を強化しています。

(4)WPA3では、米国政府と米国国家安全保障局が機密情報をやりとりする為の暗号アルゴリズム「CNSA(Commercial National Security Algorithm Suite)」に準拠した暗号化標準192bitが採用されています。

iot

KRACKSとは

2017年10月、無線LANで利用されている通信暗号化規格「WPA2」に脆弱性が見つかりました。

この脆弱性は、「KRACKS」と名付けられ、WPA2で暗号化された通信の内容を解読・盗聴、改ざんすることが可能であるとされて危険性が指摘されていました。

KRACKS

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